掲示板に投稿しても問題は解決しません

掲示板に投稿しても問題は解決しません

 

掲示板への投稿

 当NPOの活動は、ほとんどがクリーニング業界で働く方々の連絡から始まる場合が多くなっています。そういう中には、ネットの書き込みサイト、掲示板をぜひ見て欲しいというものもあります。

 今年に入ってからも、そういったご連絡がありました。そのサイトを見てみましたが、なるほどひどい内容でした。上司(マネージャー)のパワハラ、残業代未払いなどの労働問題ばかりか、会社の作業内容が不正であることまで具体的に書かれています。かつては掲示板といえば2ちゃんねるが有名でしたが、今はいろいろなものがあるようです。

 ただ、掲示板にこのように書いてあるといわれても、当方は証拠がない限り調査できません。こちらに連絡をしてくる人の中には、返事のできないアドレスを書いてくるようなこともあり、これでは何もできません。当方は問題行為の通報があると、まず事情を聞いて確認し、それら行為の証拠を集めて良識的な会社の場合には改善を促し、悪質な場合にはマスコミに伝えるか、行政機関に通報するなどの行動を取ります。

 このように、掲示板に書き込みをするだけではなんの解決にもありません。書き込まれていることが事実であれば、当方は対処いたしますので、きちんと名を名乗り、返せるメールアドレスでご連絡ください。秘密は厳守しますので心配はありません。他に、名も名乗らず、「あの会社はひどい」などと批判する声もありますが、それも同様です。

 

ひどすぎるブラック企業

 ネットのサイトといえば、クリーニングに関しては掲示板だけでなく、商品出版サイトや求人サイトにも書き込みがあります。こちらも掲示板に負けず劣らずひどいです。通販サイトには「違う品が届いた」、「品を紛失された」など致命的なミスまで書き込まれ、求人サイトですら「超絶ブラック企業」、「クレームの弁償も自腹でさせられる」、「うつ病になった」、「残業100時間強いられ」などと書かれています。掲示板は匿名の書き込みですが、通販サイト、求人サイトは製品を購入した人、働いた人のみが書き込み、ここまで書き込まれるのは、いかにあくどい会社があるのかを示しています。

 クリーニング会社はおおよそ50年前に爆発的に増えました。その頃、大量生産の可能な洗濯機や仕上機が開発されたためです。この時期に参入した業者達は成長を続け、既存の職人型業者を駆逐して低価格競争を続けました。勢いに任せて成長した彼らは、会社を運営する上で絶対必要条件である三六協定の提出や労働法の遵守なども無視しました。このため、当業界では労働問題が起こったり、消費者を騙すような商法が横行してしまうのです。このような無法の世界では「一番悪いことをした業者」が勝者となります。悪魔のようなブラック企業が世にはばかっているのはこのような背景によるものです。

 

他に解決手段がない

 これだけ不正が多ければ、政治や行政が乗り出すとか、公の機関が動くことが考えられますが、残念ながら、それは絶対にありません。

 クリーニングは前述の昭和25年施行のクリーニング業法で管理され、60年前の昭和32年に施行された生衛法「生活衛生関係営業の運営の適正化及び振興に関する法律」により各都道府県にクリーニング生活衛生同業組合が結成されています。こちらが厚生労働省の唯一認可するクリーニングの団体です。行政を動かす力も持っています。

https://www.zenkuren.or.jp/

本来であれば、この団体が諸問題の解決に当たるべきなのですが、彼らはほとんどが個人事業主で、大手業者の問題を全く知りません。当方も業界の労働問題解決をお願いしましたが、「ワシらは人を雇ってないから関係ないのじゃ」と一蹴されました。彼らの幹部はほとんどが高齢者です。あまりいうと、「ワシらをバカにしたな!」と逆ギレされる有り様です。このように、結果として「零細業者がブラック企業を擁護している」という事情があります。

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管轄する厚生労働省も、生衛法に沿って業界を管理していますので、「クリーニング業界は従業員のいない零細業者の集まり」ということにしています。勿論、そんなことはないのですが、生衛法では「クリーニングなどの16業種はすぐに潰れてしまう零細業者のあつまり、だから我々が干渉して保護する必要がある」と、自らの天下り先を維持する口実にしているのです。

http://www.seiei.or.jp/top/index.html

(生活衛生営業指導センターのHP。16業種を管轄しているのに、業務はクリーニングばかり。)

 2014年、当NPO法人はクリーニング業界の労働問題を説明しようと厚生労働省のクリーニング担当課長に面会を申し入れましたが、「私はあなたに会う立場にない」と拒否されました。行政は庶民の苦しみは聞きたくない、どうでもいいという態度です。

 行政を動かす政治家はどうでしょうか?政治の世界には「族議員」がいて、クリーニング政治連盟がありますが、彼らも認可団体である全ク連との接触しかなく、「クリーニング業者は人を雇ってない」という誤った認識を共有しています。政治家も頼りになりません。

 また、クリーニング業界は大変閉鎖的で、業界問題を取り上げることを嫌がります。特に、労働問題は業界内で一種のタブーになっており、誰もこの問題について語りません。2009年に発覚した建築基準法違反問題では、業界の半分以上の業者が違反しており、現在でも4割強の業者が違法操業しているという業界です。これでは何も期待できません。当方も広報活動を行い、「TVタックル」のような番組で現実を伝えようとしますが、「本当のことを言われては困るじゃないか」などとマスコミ露出をとがめられる有り様です。

 業界内に自浄作用がなく、政治も、行政も頼りにならないというのが現状です。これではブラック企業の思うつぼです。すなわち、クリーニング業界の諸問題は、残念ながら当方以外に解決の道はないのです。

 

ぜひご連絡を

 当方は2014年に開設以来、皆さまからの告発を受け付けてきましたが、皆さまからの連絡で問題を解決したり、会社を改善に向かわせたことが多くあります。当方もNPOをスタートして以来、様々な事例に遭遇しましたが、業界状況はこちらが思っていた以上にひどく、解決すべき課題が多いのも現実です。

 残念ながら、上記の通りクリーニング業界は性善説では考えられない世界であり、一般の世界にこの業界の所行や不正行為を公表することにより、改善していく以外にない状況にあります。

 そういう意味で、皆さんからの情報は非常に貴重です。問題を解決するためにも、ぜひ多くのご連絡をいただけるとありがたいです。

 当方へのご連絡に匿名のものがあるのは、当方へ連絡することにより会社に発覚し、本人がパワハラなど不利な扱いを受けることを気にしているのだと思いますが、当方に情報を送っても、問題行為や違法行為などについては会社に伝えることはなく、秘密厳守ですので安心して下さい。また、不正行為を行う会社においても、大っぴらになって困るのは会社の方ですので、その点でも心配はいりません。

 皆さんの通報は、違法な労働行為か、それぞれの会社の行う手抜きやおかしな作業のどちらかが主たるものです。いずれも違法であり、労働者や消費者の利益を損ねているものですので、「公表事実が公共の利益に沿うもので、公益目的であり、公表事実が真実または真実と信ずる相当な理由がある場合は問題ない」という法の精神にも叶います。

 掲示板などに書くだけでは、問題は解決しません。多くの人々を救うため、社会正義のためにも、ご連絡、ご相談をしていただけますようお願いします。

 

 

クリーニング業界の諸問題一覧

20140809読売新聞

「洗ってないクリーニング」は本当にあるのか?

20190211朝日悪質クレームA

カスタマーハラスメントとクリーニング

20190122105150_00001

危険な街のクリーニング店!(高齢業者が廃業しない理由)

nikkei

日本経済新聞はちょうちん記事をやめよ!

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毛利セミナーで講演しました

20180310132817_00001

クリーニング支出はそんなに下がっているのか?

20170929154343_00001

長期間放置品は脱税が原因?!

20180302114104_00001

クリーニング業法は廃止すべきである

クリーニング業界の裏側表紙

NPOの活動が書かれた本が発売されました