オーナー制で困っている方々へ
解決への糸口があります
クリーニングのオーナー制などについて書かれている本「ディスガイズド・エンプロイメント」
最も相談が多いオーナー制の問題
NPO法人クリーニング・カスタマーズサポートは2014年よりクリーニングの業界問題を扱ってきましたが、ここ最近、最も多いのが「オーナー制」に関する相談です。クリーニング会社のオーナー達から、「会社に勧められてオーナーになったが、休みがほとんどなく、疲れてしまった」、「会社が全然フォローしてくれない」、「やめたいが、契約ですぐにやめられない」、「やめると違約金を払わなければならない」、「激務で仕事がつらい」といったものです。
現在、クリーニング業界ではこの「オーナー制」を採用する会社が増えています。健全な会社ならいいのですが、低価格でたくさん品を集め、従業員を厳しく働かせるような会社でオーナー制を採用すると、様々な問題が出てきます。
トラブルの原因は何か?
クリーニングのオーナー制とは、クリーニング会社が営業する店舗を、一人の担当者に任せるやり方です。報酬は売上の歩合によって支払われますので、頑張れば収入がアップします。
このオーナー制は、もともと点単価が400円以上の安定した価格のクリーニング業者の間で始まりました。低価格店では仕事が多すぎてオーナーがこなせなくなるので、オーナー制は低価格店では難しいと思われてきました。これとは別に、単価が安いクリーニング会社でも、業務を非常に単純にすることで取り入れた業者もいます(それでも問題は発生します)。このようにオーナー制を成功させるには、単価が高いか、仕事が猛烈に簡単かといった条件が必要です。
ところが、低価格店なのに一年中セールを行い、加工がいっぱいあるとかしみ抜き料金獲得を競わせるとか、仕事がやたら多い会社もあります。こういう会社がオーナー制を採用すると、業務がふくれあがり、問題が発生します。
このように、現在起こっているオーナー制のトラブルは、一年中セールを行うような安売り店が安直に他社のオーナー制をまね、結果的にオーナーがつらい思いをしているというのが実情です。そういう会社は従業員がすぐに辞め、人手不足になりがちなので、オーナー制で簡単には辞められないようにしているのかも知れません。オーナー制を労働基準法逃れの方法にしているような会社は注意が必要です。
オーナー制、ブラック度チェック
クリーニングのオーナーをしている方は、自分の業務環境が下記の項目にどのくらい当てはまるかチェックしてみて下さい。
1,価格が安い(点単価320円以下、ワイシャツ100円前後など)
2,一年中セールをやっている(店頭に「半額」と大きく張り出され、一年中セールをしている)
3,しみ抜き料金を取らされる(受付時にしみ抜き料金を取らされている。)
4,加工製品が多くあり、獲得数をいつも競わされる(獲得数で店員が順位を付けられる。ランク付けされたりする)
5,月の休みが4日以下(あまり休みが取れない)
6,工場の品質が悪い(時間に間に合わなかったり、石油臭がする品がよくある)
7,会社からの応援店員の時給が最低賃金の1.5倍近い(どこでも会社が応援店員を派遣することがあるが、会社がそこからも手数料を多く取るような場合。地方なら時給1200~1500円程度)
8,店がスーパーマーケットのテナント(スーパーは年中無休なので、休みが取れないことが多い)
9,契約書の内容が一方的(会社側に一方的に有利な契約のばあい。会社とオーナーの契約が公平でなく、違約金の設定がオーナーのみだったりする)
10,事故品、紛失品を賠償させられる(オーナー、労働者を問わず、事故品、紛失品を個人負担で弁償させるような会社は最悪です)
ここに挙げた項目は、クリーニングの仕事の中で店員の負担が大きくなるものばかりです。10番目などは論外ですが、当てはまる項目が多ければオーナーの負担はどんどん大きくなります。6つ以上当てはまるようなら、オーナーはやめたほうがいいでしょう。
解決への道は近くなった
オーナー制は、人が際限なく働くことになる危険性があり、労働基準法に照らし合わせれば、過労死ラインを超えるような場合が出てきます。そうなると、命の危険があります。
当NPOはこのオーナー制問題について、相談件数が多いこともあり、様々な知見を重ね、いろいろな方々のアドバイスも受けております。その結果、解決の道が見えてきています。
クリーニング会社に勤務する方々やそこでオーナーをやられている方々は、クリーニングについて、自分の会社のことしか知りません。当方は多くのクリーニング会社に精通しており、業界の作業、受け付け量の平均値などについては知識も豊富です。お話を聞けばあなたがどの程度大変であるかがわかります。オーナーになったが、休めない、疲れた、オーナーを辞めたいなどといった相談があれば、ご連絡下さい。秘密は厳守いたします。
オーナーの皆様へ 解決方法はあります。すぐにご相談下さい