クリーニングの元日営業は必要なのか?
元旦くらい休みたい・・・
クリーニングの元日営業
正月は各小売店がどこでも元旦から初売りを行っています。昔は2日からが普通でしたが、今は元旦からです。
スーパーマーケットも元旦から営業しますが、スーパーにはクリーニング店がテナントで入っているところが多くあります。こういったクリーニング店も、元旦に営業する場合があります。
テナントに入っていないクリーニング店では、元旦に営業している店はありません。元旦営業しているクリーニング店はスーパーマーケットのテナント店です。
元日元旦に売上は上がらない
しかし、クリーニング店が元旦に営業しても売上はほとんど期待できません。一日で数百円くらいにしかならない場合が多く、店員の人件費を大きく下回ってしまいます。全くの赤字です。
そもそもクリーニングという商売の性格上、元旦に売上が上がるはずがありません。元旦から洗濯物を店に持ち込む人はほとんどいません。正月にはクリーニング工場も稼働していないので、顧客はただ預けるだけになり、その点でも意味がありません。それでも、元旦に店を開いているテナントのクリーニング店は現在でも多くあります。
小売店が元旦に営業するのは、売上が期待できるからで、その点では我々クリーニング業者と大きく違います。
スーパーに従属的なクリーニング業者
概してクリーニング業者はスーパーに従属的です。スーパーも新店ができるとクリーニング業者を選びますが、クリーニング店としてはなんとしても入店したいところです。そこで、スーパー側が優越的な地位を持ちます。
スーパーマーケットの中には、「スーパーがやっているのにクリーニングだけやってないのはおかしい」という発想を持つところもあります。そこで、クリーニング店も付き合わされるわけです。売上が全く期待できず、赤字なのに元旦営業するのはつらいものです。
クリーニングの店員にしても、元旦に働きたいという人はほとんどいません。クリーニング店も、元旦からの業務を従業員にさせることになり、これも問題です。
元日くらい休みたい・・・
こういうクリーニング業者側の事情を理解していただき、最近は元旦には営業しなくていい、というスーパーも増えてきました。コンビニ業界の影響もあるようです。クリーニング業者は、会社としても、店員としても休みたいのが本音です。
実はスーパーとクリーニング店との契約書の中には、「元旦は絶対営業する」などとは書かれていません。立場の弱いクリーニング業者が「自主的に」営業しているのです。それを店員に負担させているのは、「働き方改革」の中、いかがなものでしょうか。各クリーニング業者においては、社会情勢に合わせ、店員達のため、スーパーと粘り強く交渉することも大事だと思います。
「元旦には働きたくない」というクリーニング店員の方、元旦に働いている店員の方のご意見をお待ちしています。