クリーニング店の休憩時間問題、国会議員・厚生労働省・経済産業省が解決に向けて動き出す
スーパーマーケット等との交渉でお困りのクリーニング業者は、当NPOにご連絡ください
近年、クリーニング業界では人手不足が深刻化し、特にスーパーマーケットなどの大型商業施設に出店するクリーニング店では、店舗の開店から閉店まで一人の従業員が勤務する、いわゆる「ワンオペ」が増えています。しかし、このような働き方には、労働基準法上の大きな問題があります。
労働基準法では、労働時間が6時間を超える場合には45分以上、8時間を超える場合には1時間以上の休憩時間を、労働時間の途中に与えることが義務づけられています。クリーニング店の場合、お客様が来店していない時間は仕事をしていないようにも見えますが、いつお客様が来るかわからず、店舗を離れることもできない状態では、法律上の休憩時間とは認められません。
一方、スーパーマーケットなどに出店しているクリーニング店では、商業施設の営業時間に合わせて営業することを求められるケースが多く、店員に休憩時間を与えるために一時的に店舗を閉めようとしても、施設側の理解が得られない場合があります。これは、クリーニング業界全体で解決すべき重要な問題です。
一企業の問題から、クリーニング業界全体の問題へ
この問題が大きく動き出したのは、クリーニング会社に労働基準監督署の調査が入り、各店舗における休憩時間の確保について指導を受けたことでした。各クリーニング会社では現在のところ、ワンオペの店舗で休み時間を設けているところが少なく、労基に必ず指摘されます。これは決して一企業だけの問題ではなく、全国のクリーニング会社が同じような問題を抱えており、個々の会社の努力だけでは解決が難しいという事情があります。
当NPOでは、以前から交流のある国会議員に相談し、その後、森議員の働きかけなどによって、2025年12月に自民党クリーニング議員連盟が発足しました。この議員連盟では、クリーニング業界が抱えるさまざまな課題について検討することになりましたが、その最初の具体的な取り組みとして、店舗従業員の休憩時間問題が取り上げられました。
2026年7月7日に開催された議員連盟の総会には、厚生労働省と経済産業省の担当者も出席し、クリーニング業界の実情を踏まえた対応について協議が行われました。その結果、経済産業省が定期的に開催している、スーパーマーケットや百貨店、ドラッグストアなどの業界団体との懇談会において、クリーニング業界の事情を説明し、理解と協力を求めることになりました。
経済産業省の懇談会で、流通業界に協力を要請
2026年9月8日、経済産業省において「流通関係団体との定例懇談会」が開催され、当NPO代表も参加しました。この席では、クリーニング業界が深刻な人手不足に直面していること、従来のような早番・遅番の交代勤務が難しくなっていることなどを説明しました。
そして、従業員に法定の休憩時間を確保するため、例えば午後1時30分から2時30分までの1時間、店舗の営業を一時的に休止することについて、スーパーマーケットなどの流通業界に理解と協力を求めました。また、同席した厚生労働省の担当者からも、労働基準法における休憩時間の考え方について説明があり、従業員を業務から完全に解放することの必要性が示されました。
今回の取り組みは、クリーニング業界が抱える問題を国会議員、厚生労働省、経済産業省が共有し、流通業界に直接働きかけるという、これまでにない大きな前進であると考えています。もちろん、これによって直ちにすべての問題が解決するわけではありません。しかし、今後は個々のクリーニング会社だけで交渉するのではなく、業界全体の問題として改善を求めていく道が開かれました。
休憩時間の設定にお困りのクリーニング業者はご連絡ください
当NPO法人クリーニング・カスタマーズサポートでは、この問題について、クリーニング業者の皆様からの情報やご相談を受け付けます。
特に、次のような問題を抱えている事業者の方は、ぜひご連絡ください。
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スーパーマーケットなどに休憩時間の設定を申し入れたが、認めてもらえない。
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店舗を一時的に閉めることについて、商業施設側との交渉が進まない。
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労働基準監督署から休憩時間について指導を受けたが、対応に苦慮している。
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人手不足により交代要員を確保できず、適法な休憩時間の設定が難しい。
当NPOでは、ご相談の内容に応じて対応を検討し、必要があれば関係する業界団体や行政機関などにも事情を伝え、問題解決に向けた働きかけを行いたいと考えています。なお、ご相談いただいた企業名や店舗名などについては、相談者の意向を尊重し、本人の了解なく外部に公表することはありません。
クリーニング業界で働く人々の労働環境を守ることと、クリーニング会社が安定した経営を続けられることは、決して対立するものではありません。
従業員が安心して働ける環境を整えるためには、クリーニング業者だけでなく、店舗を受け入れている商業施設側の理解と協力も欠かせません。今回の動きを一過性のものに終わらせず、全国のクリーニング業界に改善の輪を広げていきたいと考えております。お困りの事業者の皆様は、どうぞ遠慮なく当NPOまでご連絡ください。

